可部の夏祭り

明神さん (チンチロビツ)

可部の明神社は、厳島神社です。江戸時代からそのずーっと前からこの一帯は、舟入り堀があって、太田川を上り下りする川舟が出入りする湊町として栄えていました。明治の末、日本国鉄道可部線が開通するまでは、広島藩に送られる年貢米の集積所として、おおくの蔵が並び、役人が集まり、荷馬車、車夫、物流の拠点として商人、買い物客、食堂、旅籠などと賑わう町でした。
舟問屋に登録された川舟は50牌余、その舟交通の安全を守ってるのが明神さん、厳島神社です。安芸の厳島神社では夏の大潮の日、管弦祭が行われ瀬戸内海に浮かぶ舟が、安全祈願にお参りし宮島湾一杯に集まってきます。太田川の川舟も舟一杯に飾灯明をつけて、明神社から宮島に向かって下ります。川面に飾り火がチンチロと写り優雅にその舟を送り出すのが、いつかの日からかお祭り行事として現在に引き継がれ、町内会によって守られています。