可部駅西口広場完成    

 JR可部駅は、約7千人/日の乗降客が利用する広島市北部の主要駅です。一方国道54号を経由するバスは上下合わせ約700便となっています。
JR可部線は平成15年11月23日に可部、三段峡線が廃線となり、バス乗り換え利用客が高まるなか、駅前広場が未整理で、バス停留所は260メートルと離れるなど、JRとの乗継ぎが不便な状況となっていました。

 このため、国土交通省と広島市が連携し市民が参加しての三位一体となって、平成16年度より国道と駅前広場の一体的整備に着手した可部駅西口広場が、07年12月完成しました。この広場バスターミナルの整備事業の完成により駅とバス停が近くなり、国道54号線を横断しなくても鉄道とバスの乗り継ぎが行えるなど、利便性や安全性が向上します。

「歴史と未来が織り成す可部駅西口広場」

地域資源 (水運鋳物町家)を生かした広場空間の演出

 広場内には、市民の参加、同意によって可部町の面影を残すものとして、多くのコンセプトが取り込まれています。車止めベンチ等のファニチャー類は、可部の中心産業として受け継がれる鋳物を活用したファニチャー類、太田川を行き交った帆かけ川舟をモチーフにしたデザイン、コミュニティーウォールは、町家の縦格子戸をモチーフとしたアルミルーパーと、歴史と未来を調和させた明るく軽快なイメージを演出、屋根の平屋部分は旧街道に今も残る町家の切り妻、和風のイメージで調和、また、左の時計塔は熊谷藩の居城高松山、右の風見塔は少し低めで、熊谷の別邸、観音寺、稲荷神社のある寺山を模しています。せせらぎ水路は、水を介した市民の交流の場、水路端に花壇を配置し地元民が維持管理に積極的に参加します。中央には、この広場の建設を推進してきた「夢街道可部街づくりの会」の事業を記念してモニュメントが寛ぎの場として潤いを添えています。

 広場の建設開始は予定を遅れて、06年12月着工、国道沿いの電柱の移動から開始されましたが、可部駅付近は江戸時代から舟交通の基点で、多くの舟入り堀が交差したり、太田川からの利水路、下水道、湧き水のあった家庭の排水路などが網の目のように存在し、基礎工事に予定以上の工期を費やし、建設費も総額14億円が計上されています。

 07年4月 下り広島方面の停留所、7月には時計塔、風見塔が取り付けられる。8月にはいると上り線吉田方面の停留所に屋根が付くと西口広場の姿が見えてきます。9月、車止め、ベンチなどが設置され、通路の大理石、タイルの整備、バス通路のアスファルトが完成し、10月、モニュメントの建設工事を終えて07年11月末日に完成を見る。


06年2月

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07年11月

07年11月
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完成

国道54号停留所

JR可部駅改札口

完成

完成

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