駅前に可部のシンボルを!
JR可部駅西口広場にモニュメント建設
国土交通省と広島市が、バスターミナルとして整備してきたJR可部駅西口広場の建設を記念して、住民達の計画によりモニュメントが建設されました。広場の整備が動き出したのが14年前、「可部地域まちづくり委員会」を結成し広島市に働きかけ、その結果が国土交通省と広島市、町づくりの会三者によって実現することになった。 モニュメントの建設計画は、江戸時代から可部の産業を支えてきた主要産業を後世に伝えていくことを目的に、広島市立大学吉田幸弘先生のご指導を頂いた。
古くから可部の町並みは、山陽路、山陰路を結ぶ出雲街道、石見街道の分岐点として、また太田川、根の谷川、三篠川の水運の拠点として栄えてきた湊町です。
豊富に湧き出る水は、清酒、醤油の醸造産業を潤し、中国山地から水運によって運ばれる木炭、鉄による鋳物産業の発展は現在に引き継がれています。周辺の山に自生する樫の葉は、可部周辺の農家の副業として容易に山繭を育てることができ、大正にかけて「かべ紬」として全国に販路を持っていました。
モニュメントには、可部のシンボルとして、水運、水との関わりから手押しポンプによって汲み上げられた水が直径10米の池を流れ、鋳物産業は地元鋳物メーカーが寄贈する羽釜と五右衛門風呂を置き、周辺には鋳物を溶かす燃料としての木炭、酒、醤油の醸造の燃料として可部の産業を支え、また周辺の山繭を育てた樫の木を植樹しています。
建設資金は地元周辺企業、町内会、諸団体の方々からの貴重な寄付と、街づくり助成金、地元市民からは「石募金」(池周辺に名前を刻ませていただく)による寄付金は700件にも達しました。
「かべ夢街道まちづくりの会」では、募金活動を広く可部駅を利用する市民に協力を呼びかけ街頭募金を行い、通勤者、通学の高校生からも貴重な寄付をいただき、目的の建設資金1000万円を確保することができました。