
東京都日野市周辺には密教真言のお寺を多く見ることができる。中でも一際目立つのが高幡にある真言宗智山派別格本山の高幡山明王院金剛寺だ。創建は大宝年間(701〜704)以前とも、奈良時代行基菩薩の開基と伝えられるが、平安時代初期に円仁が清和天皇の勅願により、東関鎮護の霊場を高幡山山頂に開いたのが始まりとされる。新選組副長として活躍した土方歳三の菩提寺である縁から境内には、土方歳三の銅像や、殉節両雄の碑がある。訪れた日も新緑の五月、深い緑の中に仁王門・本堂等の重要文化財、奥殿、五重塔の朱の極彩美が美しく静かに存在する。
