新たなる意気ぶき寺山

平成18年第1期工事を終えた寺山再開発工事は、平成19年可部高校新設工事に入った。小高い山の頂にある工事現場で働く大きなクレーンの動きは、工事の進捗状況を毎日眺めることができる。平成20年3月高校の新設工事を完成し引き続いて学校の移転、4月8日新入生を迎えて開校以来100年の歴史は、新たなる平成の時代に入った。
高校と並んで隣接する、自然公園寺山公園「やままゆの里」もオープンする。この地が明治から昭和の初期に掛けて上原村と呼ばれる頃は養蚕の地でもあった。その養蚕産業を指導した数少ない先人達が、可部の主産業であった可部紬の山繭をつむいだ周辺の農家の副業としての山繭養蚕を再現したことから「やままゆ」と言う名を記念して名づけられた。広域公園の広場の一部は可部地域の諸団体の有志により100本の桜の木が記念樹として植えられ、寺山の自然を生かした散策の道が整理されると、町民の憩いの場として再び過去の意気ぶきを取り戻すことができるであろう。